個人事業主に固定電話番号は必須!
信頼度の高い固定電話番号を安く取得する方法
1.個人事業主に固定電話番号が必要な理由
自宅で固定電話はほとんど使わない、もしくは電話機すら置いてないという人は多いと思います。ところが企業で固定電話機を置いていないというケースはほとんどありません。まだまだ取引先や顧客と固定電話で連絡のやり取りをする企業が多いですよね。それでは個人事業主の場合はどうでしょうか?固定電話は必要でしょうか?
結論からいうと、ほとんどの個人事業主にとって固定電話は必要です。またこれから独立開業するケースでも固定電話番号を取得しておくことが必要です。
「とりあえず携帯電話があれば固定電話は不要だ」、「 将来的に従業員を雇ってから固定電話を用意すれば問題ない」と考える個人事業主の方もいると思いますが、なぜ固定電話が必要なのでしょうか。
一番大きな理由は「信頼度」のためです。その他にも個人事業主が仕事用の電話として固定電話ではなく携帯電話だけで運用する場合には以下のようなデメリットが生じます。
(1)お客様からの信頼や社会的信用を得られない
特定の取引先とだけ仕事をしているうちは確かに携帯電話番号だけでも困らないかもしれません。しかし時流の変化が速く先行きが不透明なこの時代、特定の取引先とだけで事業を継続していくことは非常に難しく、新規の取引先を開拓できるかが重要になってきます。
ではいざ新規のお客様と取引をするとなった際、名刺に携帯電話番号だけしか記載されていなかったらそのお客様はどう感じるでしょうか?多くは「固定電話番号はないのかな?この会社に仕事を依頼して大丈夫かな?」と多少なりとも不安に思うはずです。たとえ担当者はそうは感じなかったとしても、その会社の上司や総務部門に与信不足と判断され、新規取引が成立しないケースも考えられます。
これではどんなに素晴らしい技術やサービスを持っていたとしても水の泡です。新規顧客の開拓にはまずはクライアントの信頼を勝ち取らないとなりません。そのため、固定電話は不要と考えている個人事業主の方も、社会的な信用を得るためには固定電話番号を取得しておくことが必要なのです。
(2)プライベートと仕事の区別がなくなり、プライバシーもない
固定電話を持たずに携帯電話だけで事業を行っていくと、営業時間外や休日でも携帯宛に仕事の電話がかかってくることになり、プライベートと区別するのが難しくなってしまいます。また、登記情報は誰でも閲覧できるため携帯番号を記載してしまうとプライバシーは無きに等しい状態になります。
ホームページ上に携帯番号を載せる場合も同様でプライベートとプライバシーの確保が難しくなります。しかも一旦ホームページに電話番号を載せてしまうと個人携帯に営業電話が連日のようにかかってきてしまい、不快な思いをするだけでなく、貴重な時間を奪われてしまう可能性が高いです。
仮にプライベート用と仕事用で携帯電話を2台持ちしたとしても、端末台やランニングコストで月に数千円~数万円はかかってしまい、経済的ではありません。固定電話ももちろんランニングコストはかかりますが、今は光電話の他にも、スマホで市外局番から始まる固定電話番号(03-,06-)が使えて月額料金も1,300円以下、とリーズナブルな固定電話サービスも登場していますので、ビジネス用の固定電話番号を安く取得することが可能なのです。
(3)登記の変更が必要になる
会社を設立し、登記をする際には電話番号の記載が必要になります。その際、固定電話番号ではなく携帯番号を記載してしまうと、携帯電話番号が変更になったときに登記も変更しないといけません。また、のちのち事業を拡大して固定電話番号を取得した際も登記の変更が必要になります。登記の手続きは用意する書類が多かったりと非常に手間がかかり面倒ですので、予め固定電話取得しておくことに越したことはありません。
(4)通話料が高い
各キャリアが提供するかけ放題などのサービスを利用していれば話は別ですが、固定電話より携帯電話の方が通話料が高いです。
固定電話番号宛に通話した際、ひかり電話からの通話料は8円/3分、携帯電話からはおおよそ40円/1分かかります。同じ量の通話をした場合、携帯電話は固定電話より15倍も通話料が高くなる計算になります。また、通話相手も携帯電話にかけるより固定電話に電話をかけた方が料金が安いので喜ばれます。
このように個人事業主にとって事業用の電話を携帯電話にするのは多くのデメリットがあり、固定電話が必須です。
とはいえ、やはり固定電話にも多少のデメリットはあります。既に固定電話を導入している個人事業主の方でも以下のような悩みを抱えている方も少なくないのではないでしょうか。
・回線契約や工事、電話機の購入などで初期費用がかかる
・そもそも外出していることが多いので固定電話にでられない
・外出中はボイスワープなどの転送電話サービスを利用しているが、転送料がかかり毎月の通話料がかさむ
そこで、ここからは固定電話サービスごとのメリット、デメリットを紹介します。
2.各固定電話サービスのメリット、デメリット
個人事業主が固定電話番号を取得しようとしたとき、代表的な固定電話サービスとしては以下のようなものがあります。
(1)ひかり電話
(2)ボイスワープ(電話転送サービス)
(3)秘書代行(電話代行)サービス
(4)スマホで固定電話番号の発着信ができるサービス
ここでは各サービスごとにメリット・デメリットを紹介します。NTT加入電話など、アナログ回線を利用した固定電話サービスは別途回線工事費用がかかったり基本料が高かったりと、個人事業主が新規で固定電話を導入する際にはほとんどメリットが無いのでここでは除外します。
(1)ひかり電話のメリット、デメリット
○メリット
・基本料、通話料が安い
・インターネット用に光回線を契約している(orこれからする)なら500円で固定電話番号を取得できる
・音声品質が良い
●デメリット
・外出する機会が多いと固定電話を置く意味がない
・光回線を契約していない場合は別途回線の契約費用、工事費用がかかる
・今後スタッフが増えたとき、その都度工事が発生する
(2)ボイスワープ(電話転送サービス)のメリット、デメリット
○メリット
・固定電話宛にかかってきた電話が携帯電話やスマホ宛に転送されるので、外出中でも着信がとれる
・事務所にいる時は転送設定をOFFにしておけば従来通り固定電話で着信がとれる
・通話相手からすると携帯宛ではなく固定電話宛に電話していることになるので通話料が安い
・電話応対用のスタッフを雇わなくても済むため人件費を削減できる
●デメリット
・固定電話から携帯電話への転送料金はこちらで負担するため、毎月の通話料が高くなる
・折り返し電話をする際は携帯番号からの発信になるので、相手に出てもらえない可能性がある
・同時に転送が出来るのは1人だけなので、その人が電話に出られない状況下では着信がとれない
・頻繁に外出する機会が多いとその都度転送設定のON/OFFを切り替えしないとならないので面倒くさい
・基本的には事務所に固定電話機用の設置や回線工事が必要になる
(3)秘書代行(電話代行)のメリット、デメリット
○メリット
・営業電話など業務に無関係な電話に時間を取られなくて済む
・外出中や離席中に電話を取り逃すことがなくなる
・電話応対用のスタッフを雇わなくても済むため人件費を削減できる
●デメリット
・急ぎの案件やクレームの電話の際は迅速な対応ができず、機会損失につながる可能性がある
・毎月1万円以上のランニングコストがかかるため、電話が少ない場合はコストが割に合わない
・折り返し電話をする際は携帯番号からの発信になるので、相手に出てもらえない可能性がある
(4)スマホで固定電話番号の発着信ができるサービスのメリット、デメリット
○メリット
・外出中でも固定電話番号で発着信ができる
・転送料はかからないので通話料を抑えられ、基本料も大よそ1,000円以下とリーズナブル
・折り返し電話の際も固定電話番号で発信できるから相手に電話に出てもらいやすくなる
・別途回線契約や工事をしたり機器を購入することが不要だから、安く・素早く固定電話番号の取得が可能
・スマホにアプリをインストールするだけだから、スタッフや番号数を増やす際も工事不要で費用を抑えられる
●デメリット
・インターネット回線を利用するため、外出先の通信環境によっては音質が悪化することがある
・110,119など一部発信できない番号がある
・固定電話番号からの発信でも携帯電話と同じくらいの通話料がかかる
※かけ放題を利用できるサービスもあり
・対応端末に制限があったり、機種やOSのバージョンによっては動作や通話品質が安定しないことがある
このように各サービスによってそれぞれメリット・デメリットがあります。「各自の業務内容に適した運用が可能か」、「コストが見合うか」といった観点でサービスを検討する必要がありますが、これから固定電話番号の取得を考えている個人時用主の方にお勧めしたいのは(4)の「スマホで固定電話番号の発着信ができるサービス」です。
このタイプの固定電話サービスは、外出時でもスマホで固定電話番号の発信・着信ができるため転送不要で通話料を抑えられるだけでなく、別途回線契約や工事、機器の購入などが不要なため初期費用も大幅に抑えられます。月額費用も1,000円程度と割安です。
また、新規で固定電話番号を取得しようとすると、通常回線申し込みや工事手配などで最低でも2週間、混雑期なら1か月以上時間を要することがありますが、こちらは最短10分程度で固定電話番号を取得できるサービスもあり、「安く・素早く」電話番号を取得することができます。
転送電話のコストを抑えたい、初期費用を抑えたい、あまり使わない電話機を購入・設置したくない...といった個人事業主にとっての電話の悩みや課題も解決できるのが、この「スマホで固定電話番号の発着信ができるサービス」なのです。
この「スマホで固定電話番号の発着信ができるサービス」の各社の比較については以下の記事で詳細に紹介していますので是非参考にしてみてください。